第9章 プレゼンテーション
1 説明会の準備
先輩MRとの引き継ぎが終わると、すぐ独りで説明会を実施する機会が訪れます。導入教育や営業所で何回もトレーニングを積んだはずです。しかし、初めて独りで実施する場合は緊張してしまいます。緊張して当たり前なのです。
説明会本番のプレゼンテーションの練習も大事ですが、もっと大事なことは「事前の準備」です。先生との打ち合わせが不十分で出席される先生方の人数を間違えた。弁当の手配はしたものの予定の時刻に届かなかった。プロジェクターとパソコンをつなぐケーブルを会社に忘れてしまった。こんな事態が起こるとプレゼンテーションどころではなくなります。
説明会はよく「準備が7割」といわれます。説明会がうまくいくかどうかは、前日までの準備で70%決まっているということです。
説明会の日程が近づいたら、まず1週間前に確認し、できれば前日にも先生に確認したいものです。確認すべき事項は次のとおりです。
- 説明会のテーマ
- 開始時刻と持ち時間
- 場所(会議室)
- 出席される先生方の人数
説明会に変更はつきものです。どんな変更にも対応できるプロ意識を持って臨んでください。
会社で、また営業所で説明会チェックリストを作成している場合がありますが、参考までに例を示します。
2 プレゼンテーションの基本
プレゼンテーション・スキルについては、導入教育期間中にトレーニングを受けていると思います。研修部や場合によってはプロのインストラクターから指導があったことでしょう。
また、配属されてからも、営業所内で製品説明会を想定した先輩MRからのトレーニングがあったかもしれません。プレゼンテーション・スキルの細部は会社やインストラクターによって少し異なる点がありますが、本筋は同じはずです。
ここでは病院の会議室などのように、比較的広いスペースでの説明会を想定し、「プレゼンテーションの基本」を再確認します。
目線と声の大きさ
下のように医局説明会で机がスクール形式で並んでいると仮定します。
スタートする時の目線は一番後ろの17番か20番の席に合わせ、挨拶と自己紹介の時に一番後ろに声が届くように声の大きさを調整します。
その後の目線の配り方は、