第6章 新人MRの医薬情報提供活動
1 新人MRとして扱ってもらえる猶予期間
MRとしての第一歩を踏み出すために、医学・薬学の基礎を徹底的に学びます。しかし、導入教育が終了した段階では、とても先生方と会話できるレベルではありません。そんな未熟な知識レベルであっても、そのエリア(施設)の担当者として先生方と面談をしなくてはならないのです。では、先輩MRたちはどのようにして今日に至ったのでしょうか?
答えは「実学」です。MR活動をしながら学んでいくしかないのです。面談してくださる先生には申し訳ないのですが、新人MRにはある程度まで大目に見てもらえる期間があります。これが新人MRとして扱ってもらえる猶予期間です。
しかし、許容には限度があります。新人MRとしての猶予期間は翌年3月までの期間限定で、レベルアップしようとする努力を怠らないという条件付きです。
許容に甘えたままで向上心が見られないMRは、いずれ見限られます。いつまでも許容に甘えてはいられないと、常にレベルアップしようとする姿勢が見られるから、先生は許容してくださるのです。もし「勉強なんかしなくてもけっこうMRとして通用するじゃないか」という姿勢が見られたら、「甘えるな! いい加減にしろ!」ということになります。
とにかく1年目は徹底的に勉強してください。自力で理解できないことは先輩MRに聞くか、臨床医学の実際については先生に教えていただくことがあってもいいでしょう(限度はありますが)。
2 新人MRでも許されないこと
新人MRの医学・薬学の基礎知識が一定レベルに達するまでは、ある程度時間がかかります。しかし、「新人MRだから知らない」では通らないことがあります。それは