切除不能進行大腸がんや再発大腸がんの一次治療には、FOLFOX(フォルフォックス)療法やFOLFIRI(フォルフィリ)療法が用いられているほか、これらにベバシズマブ(BV)を加えた療法が行われています。
FOLFOX療法にはいくつかの投与スケジュールがありますが、FOLFOX4やmFOLFOX6が一般的に用いられています。
FOLFOX4は、初日に悪心・嘔吐防止のためセロトニン受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの前投与を行い、次いでオキサリプラチン85mg/㎡とレボホリナート100mg/㎡を同時に2時間点滴静注します。
その後、50mLの5%ブドウ糖液に混合した5-フルオロウラシル400mg/㎡を急速点滴静注し、次いで600mg/㎡の5-フルオロウラシルを22時間かけて持続静注します。
2日目にはレボホリナートの2時間点滴静注、5-フルオロウラシルの急速点滴静注と22時間持続静注を繰り返します。
したがって、5-フルオロウラシルの静注が終わるのは3日目になります。
なお、ベバシズマブを併用する場合は、オキサリプラチン投与前に5mg/kgを初回は90分以上かけて点滴静注しますが、2回目には60分、3回目には30分で点滴静注します。
なお、ベバシズマブのみならずオキサリプラチンもインフュージョン・リアクションに注意が必要です。
FOLFOX療法における悪心・嘔吐のリスク度は、中等度に分類されています。
口内炎は、4日目頃から現れ、次いで好中球減少が10日目頃から出現します。
急性の末梢神経障害は、オキサリプラチン投与直後から発症し、遅延性の末梢神経障害は13日目頃から現れます。
手足症候群は、数週後から出現することが多いのですが、1週目から現れることもあります。